『夏と秋との攻めぎあい』』

九月に入って変な天気が続いている。台風の影響もあるのだろうが、朝起きると晴天で浅間山が珍しくよく見える。そして気温がずんずん上がり、外に出るとヒリヒリするような暑さが肌を刺す。と思ったら東の空には入道雲がぐんぐん高さを増していって、午後になると一転空が搔き曇り大雨と雷が鳴り響く。いよいよ夏が終わるのだな~と感じる九月の始まりである。
《天気の急変の黒い雲・雲・雲》
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秋を感じるのは庭の花々が夏から秋の花に変わってゆくことで分かる。夏の艶やかな花魁草(おいらんそう)や夕方楽しませてくれた待宵草(マチヨイクサ)など、まだ咲き乱れているが、秋の花がもう咲き誇り始めた。なぜか我が家には白い花が多いが、秋明菊(シュウメイギク)、女郎花(おみなえし)、仙人草(センニンソウ)、男郎花(おとこえし)、など秋の花々も咲き始めた。
《シュウメイギク》
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《シラヤマキク》
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《センニンソウ》
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《オトコエシ》
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今は残暑が厳しいが、やがて風が吹き、秋が来たことを思い知らせてくれるだろう。古人(藤原敏行)はよくぞ詠ったものだ。

      ♪秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる♪ 
                  

『雷の被害が・・・・・』

9月に入って曇りや雨の日になっている。天気予報を見ると、この一週間はぐずついた天気が続き、そして台風が日本に押し寄せて来るという。それにしても8月の猛暑はいったいどうしたことか。予測できない異常気象はこれから続きそうで怖くなる。台風9号が今九州を襲い、週末にはこれまた強力な台風10号が、虎視眈々と日本を狙って北上してくる。天変地異は遺憾とも抗しがたい。
《台風9号の様子》
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先月8月21日に北軽井沢では雷雨が荒れ狂ったようである。「ようである」と書くのは丁度この日に用事があって東京に一時帰宅したので、その日の状況はわからないが、豪雨と雷が酷かったと隣人のCさんから聞いていた。今回、北軽に戻ってみると、その雷害がわが家でもかなり酷かったことが分かった。例によって朝方早くまだ暗いうちに玄関の扉を開けて玄関燈のスイッチを入れても付かない。ブレイカーが落ちたか?と配電盤を調べても異常がない。それならと引き込み電柱に取り付けてある方かと、懐中電灯を頼りに行ってみると、案の定ここの漏電ブレイカーが落ちていた。部屋に入ると、まず気になっていた冷蔵庫の様子を見ると、やはりここ一週間はで電気が来ていなかったので、中に入れておいた食品が腐っていた。それではとあちこち点検をしてみると、WIFIのルーターが動かない。パソコンのDISPLAYが点灯しない。携帯の充電器が働かない。しかしそれ以外の機器はコンセントを抜いておいたので何とか助かった。しかし充電器以外はコンセントを抜いていたのでなぜ壊れたかいまだに疑問である。いったいどういうルートで雷のサージが流れ込んだのであろう。
《雷神》
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雷に関しては北関東人なので慣れているはずだが、現実に落雷の恐ろしさは、その時にその場にいなくてはわからないと思う。Cさんの話では、ピカと光った瞬間、裏でドーンと音がしたという。機器が壊れたのはこの時に誘導雷であろう。地面に落ちた雷の電力が伝導体を求めて地面を彷徨い伝わってくる。あるいは電灯線に乗って各家庭に瞬時で伝わる。柱上トランスに回って、破壊するかブレイカーを落として停電を引き起こす。普通ならすぐに自動復旧するが、今回のように家庭のブレイカーを遮断すると手動でしか復旧しない。
夏場、家を長期離れる時はありとあらゆるコンセントを抜いて帰宅するが、つい忘れてしまうこともあるので注意が必要。しかし冷蔵庫のように電源を切るわけにはいかない機器があるから厄介である。
夏になると東電の雷情報のチェックが欠かせない。チェックには東京電力の雷情報が欠かせない。
https://thunder.tepco.co.jp/
《雷雲の状態が分かる》
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刻々と変わる雷雲を追いかけて、それが北軽に近づいてくると、コンセント抜きの作業を始めなければならない。長年このデーターを見ていると雷の通り道が分かってきた。一つは長野県で発生した雷雲は山を越え草津温泉に抜ける、東進して沼田方面に抜ける道。も一つは上田あたりから千曲川をさかのぼって軽井沢を抜け高崎方面に抜ける道である。これらの雷雲が強くなると北軽井沢まで広がってくるようだ。
さて九月になってこの雷害は少なくなるであろう。しかし冬でも雷が鳴り、落雷はある。このような自然界の脅威にどう身を守ってゆけばよいのか、・・・・・・なかなか答えが得られない。

『六度目の十二ヶ岳登山』

十日ほど前のことである。いい加減、庭の草取りにも飽きたので、どこか山に登ろうか、ということになった。あちこち検討したが適当な山がなく、それならいつもの「十二ヶ岳」に登ろうと言うことになった。毎年5月の連休には登って、谷川岳を始め雪を被った上州・信州の山々を眺めるのが我が家の恒例だったが、今年はコロナ騒ぎで5月には北軽に来られなかったから今の8月になってしまった。ネットで調べたらいつもの「小野上温泉」からの南2ルートとも通行禁止になっているので、初めてのことだが北ルートの高山村から登ることにした。朝の5時に家をでて、途中でおにぎりなどを買い高山村に向かった。何しろ初めての道なので、何処から「小野上林道」に入るかわからなく、ゆっくり慎重に運転し、国道145線を「清河」から川を渡り一車線の林道に入って登山口に着いたのが7時。登山口は車が数台置けるスペースがあるが、他に車はいない。ただ、車を止めた瞬間、虻が数匹身に纏わりついた。これはたまらないと車中で靴を履き替え、いざ出発となったがしきりに虻が付いて回り、煩いこと頻り。
《登山口の駐車場》
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登山道は、案内板の横の林道入り口から少し斜めに入る藪漕ぎ道になるが、すぐに整備された杉林の中の道になり、朝日を受けたゆっくりとした登山道になる。
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30分も登ると林道にぶつかり「十二ヶ岳」の山頂が見えてくる。ここからは雑木林の中の登山道となり、「レンゲショウマ」や「イシグロセンノウ」などの花々が見えてくる。
《十二ヶ岳の山頂が見えてくる》
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《イシグロセンノウ》
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途中「カタクリ」の保護地を過ぎるとすぐに「中岳」と「十二ヶ岳」の分岐のコルに出る。やっと麓から吹き上げる風が爽やかに感じられるようになるが、それまではずっとブンブンと纏わりつく虻と、湿った森の粘るような暑さで、汗だらけになった。。
一休みして登山開始。迷わず「女坂」を選び、山アジサイやレンゲショウマを眺めながら進み、最後の急登をロープ頼りに登ると8時30分山頂にでた。誰もいない山頂からの360度の眺めはやはり素晴らしい。遠く、八ヶ岳連峰、浅間山、四阿山、白砂山、谷川岳連邦、上州武尊とその左に尾瀬の至仏山が並び、日光白根山・男体山などの日光連山も眺められる。海抜1200mと北軽の我が家と同じ高さだが、ここまで展望がきき、容易に登れる山はほかにないだろう。
《上州武尊山とその左に至仏山》
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《谷川岳、白毛門、朝日岳などの谷川連峰》
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《浅間連峰》
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《白砂山》
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今回は山々は雪を被っていないが、霞たなびく山々を眺めるのは至福の時である。土曜日なのでいっぱい登山者がいると思っていたが、南ルートが通行禁止になったせいか、誰も姿が見えず、二人で十分に山頂からの眺めを楽しんだ。これで6年続けてこの山に登ったことになる。
《道の駅・中山盆地から見た小野子三山。右端が十二ヶ岳》
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帰路は同じ道を駆け下りたが、最後まで虻がまとわりつき、その時は気が付かなかったが帰宅してあちこち刺されて赤くなっていた。虻は服の上からも刺すことを学んだ。夏の山登りは虫よけが必須であることはわかっていたが、いつもの5月のペースで来てしまったのが失敗で、虫よけの薬など持ってきて来なかったことを大いに反省している。下山後、道の駅「中山盆地」で温泉にでも入り汗を流そうかと思ったが、三密を避けるため入浴は諦めた。まったくやりにくい世の中になったものだ。

『北軽井沢の秋の始まり』

お盆が過ぎて、北軽井沢は秋への一歩を踏み出した。日本列島を覆っている二重の高気圧のせいで、日中は北軽とは思えない暑さが続いているが、夕方になると涼しい風がながれ、夜に入ると肌寒いくらいになる。この真夏に布団をかけて寝ているのだから、やはり北軽は避暑地と言っていいのだろう。それでも浅間山の空には鱗雲がかかり、キャベツ畑の上には赤とんぼが乱舞し始めた。季節の移り変わりは自然界の変化でわかるなってきた。
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裏の牧草の収穫もアッという間に終わってしまった。暑いので部屋でごろごろしていたら、猛烈な爆音で目覚め、眺めると数台のトラクター(?)が牧草地を駆けずり回っていたと思ったら、草ぼうぼうの緑の野原は、あっという間に干し草の山となっていた。空にはトンビが数羽輪になって飛び回っている。次の日にはもうロールになっていたのは、この暑さのせいで刈った草はすぐに干し草になったのだろう。
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日照が戻ってトウモロコシがおいしくなった。ミニトマトのやっと赤く色着いてきて、どんぶりいっぱい収穫できるようになった。しかしこの北軽の夏も、もうすぐ終わりだろう。もう少しこの短い北軽の夏を大切に楽しもうと思う。しかし今年はジイジイというアブラゼミの鳴き声をあまり聞かないな~。コロナのせいかな?

『お盆が始まる』

8月13日。今日から17日までお盆が始まる。墓参り、帰郷などは例年と異なり静かなお盆になりそうだ。迎え灯篭はあっても、送り火もないいつもと違ったお盆になるのだろう。亡くなった方への想いは人それぞれだが、静かに手を合わせ瞑想の日々を過ごすことになりそうだ。コロナで最近亡くなった方もあるだろう。病気や事故で、愛する人や加家族をなくした方もいるはずだ。北軽も午後にパラパラと小雨が降ったが、静かな暑い夏の一日だった。浅間も相変わらず噴煙を上げている。
【花魁草と浅間】
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この季節の今頃の歌で、さだまさしの「精霊流し」という歌があったね。でも、こんな時に私が思い出すのは、茨木のり子の「蝉しぐれ」という詩であるが、亡き夫への愛情と想いがひしひしと感じさえられる、今でも忘れがたい詩である。

葛城山のふもと
真夏の光のなか
とろけるキャラメルになって
ほたりほたりと歩いていると
一言主社(ひとことぬししゃ)というやしろがあった
ここの神さまは
願いの一言だけかなえてくれるという
つつましい神さま
かわいい神さま
一つだけというなら
わたしの願いは決まっている
人っ子一人いない社で手を合わせ
<逝ったあのひとか どうぞ安らかでありますように>
とたん
ききとどけた!というように
いっせいの蝉しぐれ
さっきまでの深閑とはうって変わり
森ぜんたいどよもすような蝉の声

それはただ
蝉たちの気まぐれDれあったかもしれないのに
それさえ
小さなしるしを「みて喜ぶ哀れ

けれど それ以来
わたしは見えるのです
ユカタに兵児帯のあなたが
いつか来る私を待って
この世とは別の時間を
悠々と散歩している夏姿が

      詩集「歳月」より